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『英国王のスピーチ』

あらすじ:幼少時、周囲の心無い仕打ちによって負った傷は
吃音症として現われた。様々な治療法を試しては恥をかかされて来た
アルバート王子(後のジョージ6世)は自信を失いつつも
妃の薦めに応じ、言語療法士の元へ。
互いを同等に置く療法士に抵抗、反発しながら、
徐々に回復へと向かって行く。

心因性の症状は信頼出来るガイドによって緩和されるのだろう。
治療を開始してすぐ、「冗談は好きか?」と問うシーン。
この時点で上手く王子の知的レベルや性格を探っている。
普通の会話から王族としての気位や責任感を読み取りながら、
本来の資質を引き出して行く手腕がユーモアに包まれていて楽しい。
小さい頃からエリザベス女王は利発だって事もわかった。



『アウトレイジ』

あらすじ省略。

おもしろかった!!!
セリフで補完してる所はあるけれど、ほとんど映像で語ってる。
裏社会、またはこの作品世界での組織構造や慣習について、
かなりの情報量をわかりやすく提供出来ていた。
音楽(担当:鈴木慶一さん)は映像に沿うように穏やか。
やたらと煽る効果音など皆無。美しい。

表題通り、怒りが引き金。
動物の縄張り争いにも似て、本能由来も感じた。

たけしさん演じる大友が自分の組は損ばかりと嘆く。
人情を感じさせるエピソードからそれは感じられる。
警察との癒着も、最後にはメンツを潰さない仕上がりで
娯楽作品としての良心を残している。

テンポ良く展開する間に、笑える大使の登場で和む。
唯一の濡れ場、あれはスローに攻めて正解。
ラスト近く、思わず見入ってしまう美しいシーンは必見
(どこと云わずとも、観ればわかると思います)。
観終わったら「バカヤロー」「コノヤロー」言いたくなる。



『ブラック・スワン』

あらすじ:精神的に脆く繊細なニナは舞台監督に
『白鳥の湖』の白鳥を踊るには最適だが魔的な黒鳥は無理
と宣告される。しかし、主役を得るべく食い下がり…。
以降はプリマの苦悩をホラーで表現、
エスカレートして行く一方なので略。

う~ん、何と云ったらよいのやら。
クラシックバレエの世界を覗き見ている人間としては
「ねえよ!」って感じだ。

ゆえに、心理学的見地での、母親からの呪縛を逃れて
自立するまでのプロセスを映像化した作品と観るのが
正しいかと思う。ならば、お見事。

子育てを理由に我慢を強いられると愚痴る親を持ったり、
親の期待に背く事が難しく感じる環境にいたり、
情緒不安定で攻撃的な親の顔色を伺って育った人は
覚悟して観た方がいいかも。

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