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2010年3月25日(木)紀伊國屋サザンシアター
原作:川上弘美 脚本:鈴木哲也、マキノノゾミ
演出:マキノノゾミ 音楽:coba 振付:南流石
出演:沢田研二、富田靖子、田中隆三、松永玲子、すわ親治、他

あらすじ:恩師との恋。

軸はこれ↑だけの話ながら互いの心の動きを繊細に描いた、
観終わった後に恋愛に対して前向きになろうと思える
優しい作品だった。
母には「ジュリーが○○話はダメだよ」(一応伏字)
と言われてしまったけれど、自分と相手の気持ち以外の、
対外的なものに縛られ、諦め、後悔するよりも、
勇ましく二人で前進する方が
はるかに豊かさと清々しさを得られるだろう。

沢田さんの舞台は毎年恒例となっている。
演出は『天国を見た男』で久世光彦さんから
マキノノゾミさんへと代わったが、音楽と振付は同じ。
相手役として名のある役者をひとり
(過去には志村けんさんや伊藤蘭さん)、
コメディエンヌをひとり、配置する。
今回はそれぞれ、富田靖子さんと松永玲子さん。
富田さんは時々舞台役者ならではの
ハリキリ演技が少し恥ずかしかった。
NHKの朝ドラを真似たネタを披露する
お笑いコンビ「アロハ」を思い出した。
しかし役柄的にもあれが妥当なんだろう。
松永さんは独特の鋭さが感じられて良かった。
狂気じみた行動を経てこそ、
センセイを大きく揺るがすあのセリフが生きる。
毎回参加のすわ親治さん
(ドリフの人形劇で三蔵法師の乗る馬を担当)は
ギター弾き語りの時事ネタを披露。これが一番ウケたかも。

音楽劇だけに、沢田さんが老境に差し掛かったセンセイのまま
歌を歌い出すのだが、これが笑っちゃうくらい
パァッと華が咲いたように空気が変わる。
その色気は一体なんなのだ。

教え子を抱き締めながら歌うシーンを
母が「耳元で歌われて…いいなあ!!!」と心底羨ましがっていた。
私も同感だが、そのシーン、
まだ芝居上ためらいが残る場だったからか、
歌の邪魔になると腹に負担をかけないようにしたのか、
少し腰が引けていた。
ま、演技での事として、
センセイの純情を感じる素敵な場面であった。

センセイと教え子の行く先。
実は柄本明さんと小泉今日子さんが演じた映画版も観てて
わかっちゃいたんだけども、ウルウル来てしまった。
いい話。ホントいい話。

沢田研二

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