![]() 2002年12月26日(木)武蔵野芸能劇場 『第19回記念腐れとんかつ祭り 鬼畜寄席 NO NEW YORK』 眠い。貧乏も極まっては、お仕事を休むなんてとてもとても。 寝不足と疲労をひきずりつつ、 開場10分前に会場のある三鷹に到着。 会場下ロビーでは『魂のアソコ』監督のジーコ内山さんが 忙しなくチラシを配っていた(*1)。 「今度どこかでお会いしたらご挨拶」と思っていた私、 果敢にアタック。 一応確認の為に「ジーコさんですか?」と声をかけたらば、 すかさず「違います」と返され(笑)、 「失礼しました」と去るのがお約束のような気がしたのだけど 止めてもらえなかったら寂しいし、 「いやいや、私は素人だ」と思い直して普通にご挨拶。 「じゃ」と去ろうとすると、目の前に手が差し出され、 頭に「???」が浮かぶ。 握手を求められていると気づくまで約2秒。 どうやら今日は頭の回転が鈍いようだ(いつもだよ)。 嬌声が上がって「何?」と顔を上げたが、 聞こえたのはカートの音だけ。 チッ!鳥肌さんの入りを見逃した。 開場を待つ列に加わり、まんじりともせずに待つ。 約20分ほどの遅れ。入場。前から四列目の席に座る。 BGMに「戦場のメリークリスマス」が流れ、 なんともきな臭い寄席。 (今回はほとんど覚えていません。 総じて北朝鮮関連のものが多かったように思います。 以下、細かな言い回しなど不正確です。ご了承下さい) <亀古のぶお> 金髪のカツラに大きなピンクのバスタオルを巻いて、 でも白塗り。 風俗嬢らしい。 でも白塗り。 「アタシ?マチルダ」。 シャワールームが空くまでお客さんを前に 独り言のようなサービストークを続ける。 <坂本頼光> 普段は活弁をやっているそうだが、 主催の居島さんから強制されて‘ものまねショー’を。 時代は昭和。真似る対象が淡谷のり子や大屋政子だったりする。 「似てる」というより、「わかる」感じ。 <猫ひろし> ブリーフに海水パンツ(?)を重ねただけの姿で登場。 脈絡のない一言、行動を繰り返す。 バタバタという音が間断なく響き、とにかく落ち着きがない。 一度舞台を去り、勝手にアンコール。 <ペイパービュウ(三平×2&見た目が邦彦)> 三平×2:あの三人の後はやりにくいよ。 アンコールしたヤツもいるしよぉ。 今日は鳥肌さんの客ばっかりだし。お前挨拶に行ったんだろ? 見た目が邦彦:「よろしくお願いします」って言ったら 「どうも」って。 三平×2:鳥肌さんはお前みたいなヤツが一番嫌いなんだよ。 見た目が邦彦さんはその名の通り、 三田村邦彦に似ている。 違うのは頭蓋骨を打楽器にしているところか。 叩かれるたびに口を開けていい‘鳴り’を披露。 ツッコミの三平×2さんのプレイに酔いしれる。 <ヘブリスギョン岩月> しょっぱなから滑って先行き不安。 道具屋(大工)がフリーマーケットに参加する噺をするが、 途中の雑学(大工や商売に関する用語。 「ぬき」や「しょんべん」など)に感心してしまって、笑えず。 <山田広野>(site) 息を切らして登場。 30分前に出来たばかりのフィルムを使うという。 しかし機材トラブル。 しゃべりで繋げるのは気が進まない様子、 しかし深みのある話に「ほほう」と応援したくなる。 「第二の故郷、福岡で公演したんですけども、 アンケートに「下ネタはやめて欲しい」と 激しい文面で訴えられまして、 次の公演では下ネタのないフィルムで通したんですね。 すると今度は 「下ネタがないじゃないか」と不満を訴えられまして、 お客さんに合わせてちゃいい公演はできないな、と」。 もうね、拍手喝采ですよ、心の中で。 お客なんか勝手なんだから、合わせちゃダメです、ホント。 清々しい活弁と人柄にブラボー。 <元気いいぞう> ギターを抱え、弾き語る。歌声は南こうせつに似ている。 木曜深夜、テレビ朝日が放送している洋画劇場は 本当に下らない作品ばかりをチョイスする。 その憤りを歌った曲が良かった。 「チーチ&チョン」シリーズとか 「裸の銃を持つ男」シリーズはまだしも、 この日は 『人質奪還 ペルー日本大使館公邸占拠127日』だもの。 映画化されてる事さえ知らなかったさ。 ちなみに1998年のアメリカ作品。 <アロエ太郎> ほう、今日は本名で出演だね(本名じゃないですよ、たぶん)。 と、マドンナの「ライク・ア・ヴァージン」が鳴り響く。 ベージュのスーツを着、 見えない糸でステッキを操りながら登場。 乱暴な手品だなぁ(笑) 忌々しそうに裾にステッキを投げ、音楽を止める。 ビールケースに立つと、なぜか笑い声が。 「まだ笑うような事言ってないじゃないか!」と一喝。 ・「え~、エセ右翼と言われ続けておりますが、 本物の右翼です」と真顔で嘘をつく。 雑誌『ダカーポ』の右翼特集に取り上げられるが 蔑ろにされて憤慨、編集部に怒鳴り込むも、 反撃に遭い玉砕(やっぱり/笑)、頚椎挫傷。 首をさすっているが、よく生きてるねぇ。 ・「すみません、五分ほどお時間を下さい」と ビールケースを降り、裾から山田広野さんを連れてくる。 なにやら文句があるらしい。 わざわざ小さいビールケースにふたり向かい合わせに乗り、 胸倉掴んで「なんなんだよ、アレは! すっかり白けちゃったじゃないか。 お金を払って見に来ているお客さんに失礼なんだよ!」 と叱り飛ばした後、 小声で「すいません、はい」と退場を促す。 去っていく山田さんに拍手を送る客(笑) ・いきなり「チンポですか?」と、 まだ始まって10分も経たないのに。 脱いだブリーフを最前の客に預け(迷惑!)、 下半身露出の状態でしばらく続けていたが結局、 靴下以外全部脱ぐ。 ・「ナイト・オン・ファイアー」が流れている間、 踊るでもなくウロウロとした後、ストップのサイン。 何がしたかったのか? ・クリスマスは川崎だかどっかの駅前で 18歳の娘を殴って蹴って交尾を果たし、 来月はベルリンへナチスの軍服を買い付けに行く月収65万の男は 新商品の開発に余念がなく、しかし 「今日が仕事納めなんですけど、こんなはずじゃなかった…」。 ・スタバで2chをチェック。 「腐れとんかつの辻本清美も片付いた今、 次のターゲットは管理者のひろゆきです。粉砕致します! しかしどのメディアからも無視されている自分を 取り上げてくれている」と複雑な心境を吐露。 ・「皆さんの表情がくもってきました」 ネタをやろうとする度に中断し、苦笑苦笑の繰り返し。 渾身の一言「飼っていたシャム猫が、 犬であったことが判明致しました」が見事に滑る。 預けていたブリーフを返してもらって 「こんなはずじゃなかった」とひとりごち、 「失敬だな、帰るよっ!」で退場。 <米粒写経(居島一平&サンキュータツオ)> 矢継ぎ早の悪口。 「なぜこの人は上下紫色の服を来てるんだろう…?」などと ネタ以外のとこが気になってしまうほど、 あまりに早くてついていけない。 ネタ自体は勉強になる感じ。悪口ばっかりだけど。 <殿方充> ずっと下を向いての噺。相撲取りの悲しみをつらつらと語るが、 いくら表現が大人でも笑いどころが幼稚園児レベルでは、 どうにもこうにも。 前回が面白かっただけに残念。 終演は22時過ぎ。アンケートを提出して階下のロビーへ。 ネットでお世話になっている方々とご対面を果たす。 帰宅途上、 「今日は疲れたけどいろんな芸人さん見れて楽しかった」と、 舞台の人間には届かなかった(らしい。なにしろ 「ウケない」と不安を口にされた事、数回)感想を胸に、 鳥肌さんのグダグダは計算上のものかと考えていた。 なぜなら‘アロエ太郎’で出演した今回、 一度も‘鳥肌実’を口にしなかったから(おそらく)。 …こうして色々考えさせてくれるから飽きないんだろうなぁ。 今年はこの公演が見納め。来年はどうなってる事やら。 *1 文中、ジーコ内山さんとのエピソードがありますが、 後日、別人である事が判明致しました。 ジョン・レノンさん(*2)でした。 この一件は鳥肌さん主演の『魂のアソコ』は故人、 それも高名な音楽家が チラシ配りをするほどの名作である証明といえましょう。 *2 後にジョン・ノレンと改名なさっていました。 つまり、そういう事です。 PR ![]() ![]() 忍者ブログ | [PR]
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