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映画『ジョーカー』本予告【HD】2019年10月4日(金)公開

WOWOWで『バットマン』シリーズの大特集。
最新作はジョーカー誕生の話である事と
高い評価を受けていたので、ワクワクで観た。

これは疲れる。
自分の人生と照らし合わせて
反省したり憤慨したり、
矢継ぎ早に感情にアクセスするシーンが続くから
疲れる。

こんな過酷な背景がある、と
悪を体現する存在へと切り替わる事に
説得力を持たせるのは
暴力を肯定・擁護するように感じて、
卑怯に思える。
テロを正当化する
ヒーロー・ヒロイン願望の強い革命家と変わらない。
人殺しは人殺しだから。

人から拒まれる経験ばかりしていると
普通の対応をされただけで強く依存してしまう。
耳触りの良い言葉や甘えさせてくれる人を選んだ挙句に
裏切られてしまったり、
成長を助ける苦言から逃げ回って小物で終わったり。

感情を揺さぶられた後、
色々と考えさせられる良い作品。
でも何回も観られないな。
お笑い好きとしては
冒頭からキツイ。
緊張を和らげる仕事をしている人に
なんであんな態度が取れるのか。

以下、特に印象に残ったシーンを二つ。
(ネタバレ。嫌な方は「続き」を押さぬよう)



・唯一、普通に接した小人の同僚を見逃すシーン。
本心から「なぜ?」と問う彼の演技、素晴らしかった。
アーサーにお酒と銃、
どちらを渡したかで人格も伝わる。

・エレベーターに相乗りした母子。
こめかみに銃を当てて引き金を引くジェスチャーは
後の選択(自殺に使うか、人に向けるか)への導入。
シングルマザーである事が
自身の境遇ともリンクしている。

後に妄想と分かるが、彼女の部屋のドアを開けてすぐ
優しくキス、そしてなだれ込む場面にウットリ。
厳しい現実に耐えるための妄想は
精神崩壊予防の役割を持つ。

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