![]() 「さわだちゃんは絶対に死ぬ!」。 こう母に言い切られ、エアコン無しで過ごす夏を諦めた。 10畳の部屋(2F)で4畳半用のものを20年近く使っていた。 壊れたのは去年。ず〜っと言われ続けた。 「安い内に買え」(秋) 「寒い内に買え」(冬) 「暑くなる前に買え」(春) 「死ぬよ!」(初夏) 一年粘った。死の宣告を受けてなお、粘った。 しかし父がサポートを申し出た。断れない。 心配させるくらいなら甘えた方がいい。 これで「金が無いから買えない」という大きな理由が消え、 「部屋を片付けるのが面倒」という小さな理由が残った。 7月15日(火)、工事は昼間。 この日時でないと一週間以上先になるとの事で 母に応対を頼んだ。 「部屋の中を通らないように言って」とも頼んだ。 本やDVD、CDなどが山と積まれた部屋を片付けるのは簡単。 四角いものばかりだからだ。 それらを隅に寄せ集め、中心のテーブルなどはそのままにした。 隣りの部屋からベランダを通れば私の部屋に入れる。 現実は思った通りにならなかった。 工事担当者が来たのは昼食を終えてすぐ(*)。 「アッ」と引き止める間もなく、 片付けていない廊下をスイスイ進み、 人ひとりやっと通れる程の獣道にも構わず 作業を始めてしまった。 私はガックリ肩を落とし、 母に「後は頼んだ」と一言残して現場復帰した。 *昼休みに一時帰宅する会社に勤めております。 後に聞けば、玄関先で早くも階段に何も無かった事に 感激していたらしい。多くが荷物でゴチャゴチャ、 工事に備えてくれる客は珍しいそうだ。 意外に世間一般の家は片付いていないのだな。少し安心した。 母は「間に合って良かった!」と喜んでいた。 うるさく言っていたのは 実際に近所の住人が熱中症で亡くなったから。 なるほど猛暑の太陽、死の影を生む。 PR ![]() ![]() 忍者ブログ | [PR]
|