![]() 今年はどうしたことだろうか、 稀有の才能を持った方々が間を置かずに去っていく。 森岡賢さん。 SOFT BALLETの成功は 個性的な3人の絶妙なバランスと評される。 私は芸術性と大衆性を併せ持っているSOFT BALLETが好きだ。 「大衆性」とは、作者のエゴが奥に引っ込んだ、 縁もゆかりもない人々が気軽に触れられる質のもの。 再結成時の「BRIGHT MY WAY」PVで描かれたような、 普段の生活でサラッと楽しめる曲は強く、時代を問わない。 世に出るきっかけを掴んだ「BODY TO BODY」、 再結成の狼煙を上げた「メルヘンダイバー」。 どちらも森岡さんの作品である。 体に浸み込んで来る藤井さんの曲をこよなく愛しているが、 浸りきってしまうため、「ながら聴き」には向いていない。 ある意味、支配的ともいえる。 一方の森岡さんの生んだポップネス溢れる作品の数々は 鼻歌交じりに家事やウォーキングをこなすような、 開放的な気分を作ってくれる。 その二人の曲を、 より広範囲に届けたのは遠藤さんの歌。 普段の話し声でも十分、人の注意を引く力のある声。 この3人だからこそ、構築できたSOFT BALLETという城。 殿様はいない。守っているのは音楽の良心。 昨年末(*)にリキッドで行われた、 平沢さんをゲストに迎えたライブが 森岡さんの姿を見た最後となってしまった。 予定されていたminus(-)のツアーは8月の東京以外、 中止とのアナウンスが出ている。 もしかしたら、 追悼の意味を込めた企画を考えているのかもしれない。 *ごめんなさい。2016年2月22日の誤りです。 HPに使わせていただいた 『ソフトバレエ好きに66の質問』回答から抜粋。 15.いちばん好きなPVとあなた的見所を教えて下さい。 メルヘンダイバー。 メンバーそれぞれの迂闊な所 (森岡さんは陶酔、藤井さんは傲慢)を 解放の象徴である遠藤さんが斬って目覚めさせ、 最後は鏡に映った自分(我)を斬る、 このストーリー展開自体が見所。 ソフトバレエの何たるかをわかりやすく表現していて、 これに勝るPVはありません。 本来の意味での「歌舞伎者」を表現したような衣装。 クラシックは古典と訳されるけれど、 発表当時は最先端であったはず。 音楽は常に新しく、時を超える。 そういうものであって欲しい。 ご冥福を祈ります。 PR ![]() ![]() 忍者ブログ | [PR]
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