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2014年4月29日(火)青山円形劇場
Aブロック 14

出演者等はナイロン100℃公式サイトで。
メニューのPast playから見られます。


ナイロン100℃「パン屋文六の思案~続・岸田國士一幕劇コレクション~」
ケラリーノ・サンドロヴィッチ×志賀廣太郎

大雨予報が出ている中、
渋谷駅から宮益坂をテクテクと、
10分近く歩いて到着。
曇天でも芸術は爆発。こどもの樹。



入り口の看板。


年季の入った施設は薄暗い。
閉館後は取り壊しになるのだろうか。
改装でいいじゃないの。
子供の集まる場所減らして何が「少子化対策」よ。
もったいないな~と考えながら開場を数分待つ。

素敵なパンフレットを購入して着席。
正面から少し下手寄りの最前列。
後に地獄を見る(見せる?)事になるとは知らず、
おとなしくパンフを読みながら開演を待つ。
BGMは鳴ってたかな?忘れた。


開演。
円形の舞台に正面はあるが、
客席通路も使って演じられる為、自由度が高い。
スクリーンも対に設置されている。
衣服、言葉遣い、食など、
西洋文化が入って来た頃のハイブリッド感を
再現している所もあるのだろうが、
特に衣服は現在なりの新解釈もあるのか、
単に掘り起こした感は無い。

物語は様々に進歩的な夫婦関係、色恋沙汰を見せ、
そこへ彗星衝突で人類滅亡だ!と騒ぐSF的展開もあれば
地獄の門番(鬼)がモンティ・パイソン風コスチューム
(仮面、ビスチェ、ガーターベルト、ハイヒール、鞭)で
現れるなど、無茶苦茶と云えば無茶苦茶だが、
芝居自体を台無しにする程の破綻はしていない観易さは
流石であった。

久しぶりに配られたニオイシートには
「まさかあの匂いで会場を充満させるのか!?」の
ドキドキ感を煽られた。よかった、カレーで。

組み合わされた作品は、どれも考えさせられる面白さ。
中でも「恋愛恐怖病」は演じた緒川たまきさんの
世離れした姿とも相まって、グイッと引き込まれた。
恋愛を難しくしているのは何だろうか。嗚呼。
青空文庫『岸田國士 恋愛恐怖病(二場)

さて、私の着いた席で見た地獄とは。
時に、芝居中に客を使って笑いを取る場面を
用意している事がある。
そんな光景には「お気の毒様」と、
「自分でなくて良かった」と、思っていた。
ふと、お金持ちの未亡人役の村岡希美さんと目が合った。
連れていた甥(ツバメの疑いあり)役の伊与勢我無さんに
「あの、世にもおぞましい生き物をずっと見ていなさい」
と、私を指して命じたのだ。
従順な甥はキッチリ目を離さず見詰めて来る。
死ぬほどの恥ずかしさ。芝居は進んでいるが、
動揺して集中出来ない。どうしてくれる、と睨んでも
相手は従順な役ゆえに目をそらさず、5分以上はそのまま。
舞台から退く時までもこちらに視線を残していた。
徹底的。
笑えたけど、地獄だった。おぞましい。

会場を出る。
雨が降っていたようで、道が濡れていた。
お足元が荒れずに済んだ代わりに大恥をかいたと思おう。
さりとて。くそー。

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