![]() 2007年3月30日(金)PARCO劇場 X列10番 作:ジャン・コクトー 翻訳:池田弘太郎 演出・修辞・美術:美輪明宏 衣装:ワダエミ 出演:美輪明宏、木村彰吾、長谷川初範、夏樹陽子、 柄沢次郎、大山峻護 (第一幕あらすじ) 舞台は城の一室。雷鳴り響く夜。 窓の開閉を巡って軽い言い争いを始めた二人。 亡き王の友人であり、王妃(美輪明宏)を慕う フェリックス・ド・ヴィルレンシュタイン公爵(柄沢次郎)と、 皇太后が送り込んだ 読書係のエディット・ド・ベルク男爵令嬢(夏樹陽子)。 二人はかつて恋仲だったが、身分違いで破局していた。 エディットの準備したテーブル。 純白のドレスに身を包んだ王妃は 暗殺により亡くなった王の幻を相手に晩餐。 部屋でひとり、思い出話やジプシーから教えられたトランプ占い (死を表すカードはスペードの7)をする姿は狂人のよう。 そこへ銃声が響き、 傷を負った男(木村彰吾)が窓から逃げ込んで来る。 王妃は顔を見て小さな悲鳴を上げる。王に生き写しだったのだ。 後にエディットから、この男はかつて王妃を誹謗する詩を発表した アナーキストであると知らされる。 という流れでもって物語スタート。 隅々まで計算し尽くされた舞台。 セットはもちろんのこと、衣装も王妃側は貴族然、 皇太后側は軍服風といったデザインで対比を表し、 王室の空気や世情などは全てセリフから読み取れる。 心情は視線の送り方、衣装の捌き方など端々で表現され、 とてもわかりやすい。 ラストは男の階段落ちという大きな見せ場。 しかし主役はやはり美輪先生。 後を追うように絶命し、 倒れた拍子に落ちていく帽子に深い意味が宿る。 もう唸るしかなかった。 唯一残念だったのが準主役の木村さん。 ヨーロッパ山岳地帯出身の設定でスポーツ刈りとはどういう事だ、 ヤクザ映画に出た方がカッコいいぞと、 色々ツッコミどころあったけど、なんたって声が面白過ぎ。 役柄に合わせて威厳を表すつもりの声色が ペナルティのワッキーにしか聞こえない! なぜ誰も笑わないんだろう…。←アンタだけだよ PR ![]() ![]() 忍者ブログ | [PR]
|