![]() きっかけはPVを長時間流す番組だった。 LA-PPISCH「パヤパヤ」。 今思うと、ユニコーンとの抱き合わせで アイドル的な売り出し方をされてたような気がする。 それで少し離れて見ていたけれど、 この曲をちゃんと聴いて(見て)みたら、 頭から尻まで次々に展開して行くもので、かなりの独創性を感じた。 一応楽器持っててもリズム隊以外のメンバーは ほとんど弾かずに暴れ倒す自由ぶり、 また、マッドネスのマネ(一列に並んで歩くアレ)や ファンとサンバダンサーが入り乱れるシーンがあったり (これは「リックサック」)と、 とんでもねーバンドが出て来たと思ったものだった。 ライブでも暴れようは同じ。 どうしてあれでちゃんと弾けてるのかと感動した。 フロントラインまで出て来るキーボディストなんて見た事なかったし。 「Magic Blue Case」では サックス、トランペット、トロンボーンが並んで壮観。 レピッシュが凄いのはこうした見せ方だけでなく、 深い音・詞世界も持ち合わせていた事。 現ちゃんの作る詞・曲はどれも物語性高く (上に挙げた三曲は恭一さんによるもの)、 描かれた世界は夕闇の中、水をたたえて静かに広がる。 激しい曲調の「胡蝶の夢」でさえ、異世界のダークサイド。 ソロでは更に深みを増して『百物語』も生まれ、 搾り出すような歌声も魅力だった。 昨年のレピッシュ20周年記念ライブツアー。 病状を公式発表する際「腰痛」にしたのは、 メンバーから愛を込めて呼ばれていた 「ジジイ」に由来するのかもしれない。 影響を考えての優しい嘘。 知らせは10日夜、遠方にいる友達から。 それからずっと「ハーメルン」が頭で鳴り響き、 隣の町へ行ってしまった現ちゃんを思っていた。 追っても会えない。帰れない。 私は残された作品をしっかりと心に抱え、 いつか会える日を願って生き抜こう。 何度繰り返しても足らない。 現ちゃん、ありがとう。 つまらない世界を面白くしてくれて、本当にありがとう。 上田現 PR ![]() ![]() 忍者ブログ | [PR]
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