![]() 演劇をスクリーンで観るゲキ×シネ。 前々から古田新太さんが好きで、 所属する劇団☆新感線も気になっていた。 気軽に観られるこの機会、高評価の舞台であった事も手伝って、 いざ新宿へ。 勇んだはいいが、シネコンのシステムがよくわからずオドオド。 内気で自尊心強い人間はつまらない事で恥を感じるもの。 「間違えても大丈夫。負けないぞお」と心で拳を握る。 窓の無い窓口でお姉さんに前売り券を渡すと、 近頃は指定席制が導入されているようで、希望の座席を問われる。 朝の回だってのに前と最後方の席しか空いておらず、結構人気。 迷わず最後方に決め、ゆったり開映を待つ。 直前、主役の市川染五郎さんから声だけのご挨拶。 その後、上映予定作品の予告編。その中に『ブレードランナー』が。 完全版だか何だかで、興味をそそられる。 『朧の森に棲む鬼』 作:中島かずき 演出:いのうえひでのり 出演:市川染五郎、阿部サダヲ、秋山菜津子、真木よう子、 高田聖子、田山涼成、古田新太 他 小悪党ライが森に棲む魔物に命と引き換えに 王の座を約束させられる(約束「させられる」がミソ)。 これを軸に物語は展開。 なんというか、しょうもない嘘に次々騙される人々が愚かで、 裏切り方にも目新しさは無く、 ドラマティックに仕上げる為に巡らされた伏線も親切、 きっちり辻褄も合わせていて、 良くも悪くも頭がヒマになってしまったが、 何も考えずに楽しめるのは、たぶんエンタテイメントとして凄い事。 ライの最後のセリフは負けず嫌いが出ていて良かった。 嘘つきはそれでなくちゃ。 衣装、ヘアスタイル、メイクは中国、朝鮮、日本を髣髴とさせる、 時代がかった派手なもの。陰鬱な森とキラキラしい王朝(腐)文化、 雨や滝といった水の使い方など、「よくぞこれを舞台で」と溜息。 上映後にも染五郎さんからご挨拶。 作品自体見応えのあるものだったけれど、映画にする事で 表情のアップやCG映像との合成、音響操作といった編集も出来て より魅力あるものに仕上がっていたと思う。 PR ![]() ![]() 忍者ブログ | [PR]
|