![]() 3軒茶屋婦人会 第3回公演『ウドンゲ』 2008年7月18日(金)ベニサン・ピット 作:赤堀雅秋 演出:G2&3軒茶屋婦人会 出演:篠井英介、深沢敦、大谷亮介 初めて行く劇場。目印らしい目印はなく、不安。 地図をプリントアウトして、いつも以上の下調べ。 更に迷子になるよりはいいと、 電車賃ケチらず最寄の森下駅から歩く (JR両国駅からなら520円浮いた。ぐぅぅ/苦)。 ライブや芝居でしか行かない東京。 会場は渋谷・新宿・恵比寿ばかり。 そこから比べると何とも地味な風景。 念入りに調べた甲斐あって ベニサン・ピットへの道筋に迷う事は無かったけれど、 芝居のセットを見て気付いた。この古臭い町並みが 既に『ウドンゲ』へと導く雰囲気作りを担っていた事に。 なんという作り込みだろうか。 簡単過ぎるあらすじ: 同級生のお葬式で30年ぶりに再会した50代の女性3人。 酔い潰れた、同じく同級生(男性)を、 内一人の家に強引に運び込み、始発まで時間を過ごそうとする。 が、30年の月日が生んだ隔たりは…。 男性が女性を演じる時、女性‘らしさ’に留まる事が多い。 しかし、この御三方の場合は、 女性‘そのもの’を表現していながらも、観客の先入観も考慮に入れて 男性が演じている事の面白味も残すという、 サービス精神溢れる、非常にクールなスタンスで臨んでいた。 最初に触れた雰囲気作りのように、 芝居自体も細かい所にまで気を配っていた。 個々のキャラクターに合わせた言動、行動、 衣装(喪服にピンクのカーディガンを羽織るという 篠井さんの気取りも良いけど、深沢さんのパジャマから透ける 黒ブラジャーは見事)、全てに無理が無かった。 場面説明は伏せるけれど、例えばジュリーの曲が流れる段、 選ばれたのは「危険なふたり」だった。これだけでも十分だが、 ♪涙色した二人の想い出 という歌詞に、もしかしたら曲にインスパイアされて 作られたシーンなんじゃないかと思ったほどピッタリだった。 あまり長いと眠くなる私に1時間45分という上演時間は適切。 緊張感と笑いのバランスも良くて、 ラストシーンと同様の気分で帰らせてもらえた佳作。 ブラボォ。 PR ![]() ![]() 忍者ブログ | [PR]
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