![]() 2003年12月9日(火)新宿ロフトプラスワン 『斉藤環 meets 平沢進 〜ひきこもり meets ミュージック〜』 開場前: 人通りの激しい会場前では列を作れない為、 近くの小さな公園でお客を待たせている。 整理番号順に、公園入り口に顔を向けて並んでいる。 その前を通るのは嫌だ。 裏から入り込んで待つ。ひとりで来ている人間は少ない。 話し声が耳につく人がいてイライラ、「今日はダメだ」と思う。 入場: 中は所狭しとテーブルとパイプ椅子が並べられ、 かなりの詰め込みである。 雰囲気は寄席のような歌声喫茶のような。マンガの棚があったりする。 見易い場所を選ぶ余裕もなく、部屋奥のはしっこのテーブルに着き、 存在感を消してぼんやりと開演を待つ。あと一時間か…。 その間、ロフトプラスワンのスタッフから説明を受ける。 ・居酒屋形式で、飲み食いしながら話を聞く ・客の注文が出演者のギャラに繋がる ・トークと質問コーナーの二部構成 斉藤環さんはここで何度もトークイベントを行っており、 今回のゲストである平沢さんにずっとラブコールを送っていたそうだ。 チケットは即日完売。ヤフオクでは万単位の値が付いたらしい。 BGMは近年の作品からのものが使われ、いい音の「狙撃手」に感動。 まずは斉藤さんが登場し、 スタッフから「斉藤さん知ってる人?」と質問、2~3人ほどしかおらず、 厳しい状況だと仰け反っている。 「平沢さんを紹介する必要はないとは思いますが」と PV「RIDE THE BLUE LIMBO」を。 そして平沢さん登場。 黒のスーツに赤系のインナー。 客のいる通路を抜けるのでスタッフが守る。 (以降は順不同、名前も省略します。御了承を) ・斉:平沢さんはひきこもりですか? 平:ひきこもり、気味(ぎみ)です。 ・斉:好きな映画なんかは? 平:『(不思議)惑星キン・ザ・ザ』です。 デザイン全てが好きです。 斉:ロシアのSFですね。あの分銅のような宇宙船。 平:宇宙船なのに(飛ぶ時に)ギコギコと音がする(笑) 斉:『マトリックス』は観ました? 平:観ました、2作目まで。気になったのはザイオンという場所で、 管理される側の人種が有色である事ですね。 火の周りで踊るシーンが延々と続くのは何か意味があるのかと。 斉:あの未来社会で、ネオとトリニティのベッドシーン、 部屋の奥で暖炉の火が燃え盛ってるんですよ。 お決まりの演出では? (私は「お、人種差別の話?平沢さんたら相変わらず社会派」 とか思ったら、斉藤さんはサラッと流してしまいました) 引きこもり気味だという平沢さんに、 現在の音楽活動や子供の頃の話などを聞く。 ・「今はインディーズだけどぉ」などと、 メジャー契約をステイタスに置いていない。 ・ネットで流出する音源についてうるさいのは管理会社だけ。 ・MP3配信はデビュー時から目指していた、 雑多な商品が並ぶ中から、 ベリッと剥がして買っていけるような、 駄菓子屋で売られるような感覚に近い。 しかしCDパッケージへの執着が残っているので まだ浸透していない。 ・子供の頃の話。 平:小学校4年生頃には兄貴の影響で音楽を聴いていて、 好みもハッキリしていた。 好きなものがハッキリするという事は、 嫌いなものもハッキリするという事で、 音楽の時間がとても苦痛だった。教師が流す音楽はいいけれど、 生徒の好きな音楽を聴かせる授業が始まってしまって。 これは苦痛でした。 斉:「じゃあ明日は平沢くん」という時は? 平:回って来ないようにします。 斉:友達に聴かせた事は? 平:いいえ。誤解されるのが嫌なんですよ。 聴いてた音楽もそうですが、 こういうのを聴いているヒラサワ、という観点が生まれてしまう (この発言は特に不正確です。ニュアンスのみ受け取って下さい)。 斉:友達はあまりいなかった? 平:…いなかった訳ではありませんが、別に(勧めたりしなかった)。 平:とにかく目立ちたくなかった。ひとりでいるのは楽でした。 プライドは人と違う音楽を聴いているという一点で 保たれていました。ヒラサワの登下校を見た人間はいません。 行きは朝早く出て大きく迂回、 帰りは誰よりも早く学校を出てました。 斉:でも誰か気付きますよね? 平:ええ(笑)「そういえば見ないな」と。 斉:目立ちたくないのに結局(笑)。イジメなどは? 平:いえ、遭いませんでした。 PR ![]() ![]() 忍者ブログ | [PR]
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