![]() 12月19日(日)紀伊國屋ホール 作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 出演:犬山イヌコ、みのすけ、三宅弘城、大倉孝二、松永玲子 客演:八嶋智人 どこかの国で暮らす、兄弟の話。 ステージセットは、ふっといダクトが何本も家を貫き、 『未来世紀ブラジル』やロシアのSFっぽい雰囲気。 時代設定はあいまい。 現代の科学や生活様式からすると 矛盾する点がボンボン出て来るけれど、 「そういうものなんだろ」と、登場人物の心の動きに集中する。 誰もが何かを失っており、そのまま終わって行く。 何をしようがしまいが、虚無感ばかりが伝わって来る。 しかし、「そういうものなんだろ」と思う。 この重さは映像や音楽 (『ピローマン』と同じ方々が担当。良かった♪)で十分に感じ取れる。 年齢を重ねても持ち続ける心の繊細な部分を。 終演後、八嶋さんを見たいと連れて行った母が ボロボロ涙を流していた。 芝居の内容ではなく、公演に足を運べる事自体に感動したそうだ。 大きな病気をしてからめっきり無力感に苛まれていて グチグチ言ってばかりだが、涙を流すようならまだ大丈夫だと思った。 この作品では笑いの作り方が新しくなった気がした。 ハデなドタバタやギャグの説明(=ツッコミ)が少なくなって、 スマートな感じ。わかり易さもアップして、前半面白かった。 後半は重さに傾き、うなだれて帰宅する事になってしまった。 やっぱり笑いを求めてるんだなぁ、私は。 PR ![]() ![]() 忍者ブログ | [PR]
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