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結成20周年企画第一弾 ナイロン100℃ 39th SESSION
『デカメロン21~或いは、男性の好きなスポーツ外伝~』
2013年3月7日(木)CBGKシブゲキ!!

D列21番。上手のはしっこ。
開演前ずっと、舞台中央のスクリーンに
前世紀ほどに古いブルーフィルムを延々流していた。
手作業で入れたようなボカシや性的刺激を誘う設定など、
現代と比較して「へ~」とか考えるばかりでムラムラせず。
文庫本サイズのパンフレット、
エロい小説は大体このサイズだからかな?

「艶笑コラージュ劇」と表現されているように、
場面がパッパッ変わるこの作品、飽きずに観られて良かった。
転換の間も無くす工夫がされてスピード感を保持する一方、
あまり時間軸をいじらない配慮がされているので
置いてけぼりにされたりはしないという、緻密な計算が嬉しい。
スクリーンや仕切りに映し出される映像や文字は
正面から見られればもっと楽しめただろう。それだけが惜しい。

エロはエロでも、愛する人と感じ合う幸福という光ではなく、
闇を取り上げている。
性的欲求により生ずる、すぐそばに控えている暗い闇
(援交、クスリ、虐待など)。
終わりの見えないラストシーンは
社会に蔓延する闇とリンクさせてるようにも思えた。

性愛とは本来どういうものなのだろうか。
劇中、『変態を招いてのシンポジウム』で、学者(?)が次々に
「普通です」と言い切って行くシーンがあった。
社会生活を送る中、大抵の人は、特に人前では
性欲など無いもののように振舞っている。
そう考えると、
抑制を解くスイッチがド変態な場所に設けられるのも、
まぁ普通かもねと思った。
先天的ではなく、後天的に設置されるものだから。
由来を説明出来るスイッチばかりのように思える。

上演中は笑っている時間が長かったけれど、
観終わってからは性と社会について考え込んでしまった。
ムラムラを抑えるかのように分析し出したのであれば、
私らしいというか、いい話し相手(男)見つけろよというか。

私も好きなスポーツと言いたいなあ。欲求不満。

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Au revoir! 碧川るり子 Chanson Musical 30周年記念公演
et Enchante!
コラボレーション・シャンソン・ミュージカル 第1回公演
『RURI色の蝶が翔ぶ』
2012年7月6日(金)草月ホール
出演:碧川るり子、村上勧次朗、今川さゆり、
藤本竜輔、鈴木由紀、鎌田雅人

あらすじ:『蝶々夫人』を元にシャンソン・ミュージカルの新作を
書こうとするも、スランプに陥り頭を抱えるRURI。
そんな中、臨時雇いのマネージャー、
ネットでのみ情報収集する無知なチャラ男は戸締りを忘れ、
RURIの試みを冒涜として改めるよう迫るクラシック音楽至上主義の
評論家の侵入を許してしまう。そこへ何においても完璧な付き人が
現れて長刀で退治するも、後日再び抗議を受けてしまう。

いつかシャンソンのステージを観たいと思っていたので、
これ幸いとUさんのお誘いに乗っかって参上。
どんな事をするのか二色刷りチラシで全部説明している按配で
なかなかに珍妙、好奇心をくすぐられた。

(以降、少々辛口な感想です)

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2012年3月22日(木)紀伊國屋サザンシアター
作・演出:マキノノゾミ 音楽:coba 振付:南流石
出演:沢田研二、朝倉みかん、野田晋市、
   すわ親治、山崎イサオ

(1F)17列24番。BGM無し。
ほぼ定刻通り開演。
幕が開くと男性4人と女性1人が陽気に唄い踊る。
音楽は全て生演奏。バンドネオンの音が軽快だ。
「あれ?深沢(敦)さん参加してたっけ?」と、
よぉ~~く見たら丸々と太った沢田さんだった。
バナナマン・日村さんの真似るジュリーに近付いてる。
良く通る声は変わらず、
しかしノドが脂肪に押されてるのがわかって複雑な気持ち。
長年使い続けて割れるのは仕方ない。
美声だと感じられるなら問題無いんだけども、む~(悩)。
いや、お芝居に集中しよう。と気を取り直して。

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2012年2月28日(火)シアターコクーン
主演:明石家さんま
脚本・出演:生瀬勝久
演出:水田伸生
他出演:相武紗季、中尾明慶、丸山智己、音尾琢真、山西惇、
    温水洋一、八十田勇一、新谷真弓、大河内浩

あらすじ:第二次大戦後、メディアが読者・視聴者を
スポーツやエロで愚民化へと傾ける体質に変わった頃。
大きなネタを求めていた新聞社に
俳優とアイドルの密会現場を撮ったとカメラマンが駆け込んで来て…。

1FXB列14番。
2列目だから新聞記事を模した幕が近過ぎて仰け反る。
開演前BGMは昭和の歌謡曲が流れていた。
タイトルから時事に触れる社会派の芝居かと推測するも、違うようだ。

二転三転する話な上に劇中コントもあり、通じて
さんまさんの激しいツッコミはちょうどよい間隔で炸裂、
最後まで高いテンションを保って観る事が出来た。

しかしまぁ~、さんまさんは満遍なく、あるいは作り出してでも
いじり倒して何も残らない焼け野原にしてくれるものだ。
音尾さんの離れた目に触れなかったのは意外だったけど。
NACSだけの特許なのか?
相武さんへのキツイ言葉にはハラハラさせられた。
同じ芸人さんも恐れるあの目(ほんと鋭い)で
突かれたくない所をグサッと刺すんだもの。
本気で傷付いた表情ながら言い返した気の強さに心で拍手したよ。

不満があるとすれば、終わり方が二枚目過ぎたところ。
何かズッコケがあるんじゃないかと思ってたら
カッコつけたまま終わっちゃった。
テレビ番組での発言などから垣間見る男のロマンを
芝居で観た気がして、ちょっと恥ずかしかった。
でもきっと、男ウケする。特に昔気質の。

ネタにされる芸能人側からの主張や苦労話が無かったのは
下卑た関心を呼ばず、スマートだったと思う。

終演後、出口が詰まってたのは、
協賛のキッコーマンさんから「しょうゆこと」のおしょう油。

ありがたく頂戴した。

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シティボーイズミックスPRESENTS『動かない蟻』
2011年9月16日(金)世田谷パブリックシアター
作・演出:天久聖一
出演:シティボーイズ(大竹まこと、きたろう、斉木しげる)、
   中村有志、荒川良々、辺見えみり

何年か前に行った時には舞台と自分のテンポが合わず、
眠気との戦いが辛くて、以来、生で観るのは避けていた。
しかし今回は作・演出が天久さんだという事で、
スピード感と破壊力の向上を期待しての参上。

開演前BGMや最中にジャズ風のクラブミュージックが流れる
洒落た雰囲気は変わらない。
天久さんらしいナンセンス、ド下ネタ、鋭い時事ネタ、
その裏にある‘我々が壊した故郷(帰る場所)’への
反省や後悔の念に、
笑える嬉しさとやりきれない気持ちが交差した。

(以降、若干のネタバレあり)

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