![]() 2012年2月28日(火)シアターコクーン 主演:明石家さんま 脚本・出演:生瀬勝久 演出:水田伸生 他出演:相武紗季、中尾明慶、丸山智己、音尾琢真、山西惇、 温水洋一、八十田勇一、新谷真弓、大河内浩 あらすじ:第二次大戦後、メディアが読者・視聴者を スポーツやエロで愚民化へと傾ける体質に変わった頃。 大きなネタを求めていた新聞社に 俳優とアイドルの密会現場を撮ったとカメラマンが駆け込んで来て…。 1FXB列14番。 2列目だから新聞記事を模した幕が近過ぎて仰け反る。 開演前BGMは昭和の歌謡曲が流れていた。 タイトルから時事に触れる社会派の芝居かと推測するも、違うようだ。 二転三転する話な上に劇中コントもあり、通じて さんまさんの激しいツッコミはちょうどよい間隔で炸裂、 最後まで高いテンションを保って観る事が出来た。 しかしまぁ~、さんまさんは満遍なく、あるいは作り出してでも いじり倒して何も残らない焼け野原にしてくれるものだ。 音尾さんの離れた目に触れなかったのは意外だったけど。 NACSだけの特許なのか? 相武さんへのキツイ言葉にはハラハラさせられた。 同じ芸人さんも恐れるあの目(ほんと鋭い)で 突かれたくない所をグサッと刺すんだもの。 本気で傷付いた表情ながら言い返した気の強さに心で拍手したよ。 不満があるとすれば、終わり方が二枚目過ぎたところ。 何かズッコケがあるんじゃないかと思ってたら カッコつけたまま終わっちゃった。 テレビ番組での発言などから垣間見る男のロマンを 芝居で観た気がして、ちょっと恥ずかしかった。 でもきっと、男ウケする。特に昔気質の。 ネタにされる芸能人側からの主張や苦労話が無かったのは 下卑た関心を呼ばず、スマートだったと思う。 終演後、出口が詰まってたのは、 協賛のキッコーマンさんから「しょうゆこと」のおしょう油。 ありがたく頂戴した。 PR ![]() 2011年12月23日(金)あうるすぽっと 出演:熊谷和徳、KAZ TAP COMPANY「TAPPERS RIOT」、 ワークショップ参加者 演奏:今谷忠弘、太田真由美 ゲスト:七尾旅人 タップのカッコ良さは、特に 北野武監督作品『座頭市』のエンディングシーンで 強く感じた。 鈴木慶一さんの祭囃子(和のリズム)をベースにした曲に乗り、 和服に下駄で生々しくタイトに踏み鳴らす人々。 そこには懸命さや活力がみなぎっていて興奮した。 もちろん、上記作品の指導&出演のHIDEBOHさんと 今回の熊谷さんはカラーの違うダンサーだろうし、 何しろ未見。同様の期待感を持ってはいなかった。 訪れた大きな理由は、私の発表会に足を運んで下さった Uさん(一応伏せます)が舞台に立つ!から。 御礼というだけでなく、知り合った方が何かしらの表現をしていれば それを観たり読んだり聴いたりしたいのだ。 そんな単純な動機だったけれど、 タイトルから受ける楽しげな印象にとどまらない内容に、 自然と姿勢を正していた。 熊谷さんは東日本大震災で最大の被害を受けた宮城県のご出身。 名状しがたい喪失から再起へと心を持ち上げるのは、 想像の域を超えるご苦労であったろうと思う。 意図せずして、『座頭市』でのシーンから得た懸命さや活力を 別の個性から再び感じ取る事となった。 会場でいただいたプログラムを読みながら開演を待つ。 暗転。 後方から白い衣装に身を包んだ出演者が数名、 座席通路を舞台に向かって、しめやかに歩いて行く。 観客も舞台に誘うような優しいオープニング。 ![]() 2011年10月30日(日)大宮ソニックシティ大ホール ゲスト:瞳みのる、森本太郎、岸部一徳 サポート:鉄人バンド ザ・タイガース解散から40年。 母は「客がうるさくて歌が聞こえない」という理由で 沢田さんがソロで活動するまで距離を置いていた人。 「危険なふたり」をリリースした頃に初めて生歌を聴いてからは ドップリのめり込んでしまい、部屋にポスターや切抜きを貼り、 気に入った曲の歌詞を書き写した紙をドーン!と襖に貼るなど、 なかなかの突っ走りようだった。 そんな母のそばで毎日毎日、本当に毎日、 テレビ、ラジオ、レコードで沢田さんの歌を聴いていた私は 不思議と抵抗無く、ほぼ子守唄のように安心して受け入れていた。 こんな経緯から、ほとんどタイガースの曲は知らないはずなのだが (母自身もさほど聴いてなかったと言う)、 「僕のマリー」「シーサイド・バウンド」「モナリザの微笑」 「君だけに愛を」「銀河のロマンス」「花の首飾り」 「シー・シー・シー」「青い鳥」「美しき愛の掟」 「ラヴ・ラヴ・ラヴ」を、70%くらい歌えてしまう。 覚えやすいポップさがあるのだろう。 解散10年後にリリースした「色つきの女でいてくれよ」も 記憶に残りやすく、タイガースの持つ個性を感じていた。 タイガースの楽曲は 沢田さんのコンサートで度々演奏されていたけれど、 今回のツアーではオリジナルのメンバーがゲスト参加するとの事で、 聴きたい!聴きたいぞ! と、澤會に向けてピューッとチケを申し込んだ。 1F2列21番。ありがとうございます! ![]() WOWOWの『トラウマ映画館』企画での4作を一気に観た。 *** 『不意打ち』 あらすじ: 腰を悪くして歩行の難しい、豪邸に住む中年の婦人が 電気系統の事故により、自宅エレベーターに閉じ込められる。 非常ベルを鳴らしても助けは来ず、 次々に現れる無法者に暴虐の限りを尽くされる…。 登場人物全員の善の部分をチラつかせながら 悪~い部分を見せて行く構成にまんまと捕まって 最後までドキドキして目が離せなかった。 トラウマっていうか、忘れられない作品。 被害者である婦人も実は××(ネタバレ防止にて伏せます)で、 この作品当時(1964年)から「モンスター」と表現してたのかと、 変な所で興味湧いたりして。 『裸のジャングル』 あらすじ:19世紀アフリカ。白人のハンターに雇われたガイドが 行きがかり上、現地人に命を狙われて決死の逃亡。 ま~、白人のハンターが傍若無人で野蛮人。 容赦無く動物を殺すシーンには目を覆うほど。 彼らはそれ相応の罰を受けた一方、 ガイドを務めた人物(同じく白人)は 現地人に敬意を払っており、与えられた罰は 同族が裏切った時にも通じそうなものだった。 あっさりしたラストから、そんな感じがした。 「命からがら」の連続で、観てて疲れた。 『質屋』 あらすじ:妻子をナチスに殺された元大学教授。 人間不信となった彼が経営する質屋には 様々な社会的弱者が訪れて 救いを求めるように情に訴えかけるが、つれない態度を貫く。 しかし、忌まわしい記憶がフラッシュバックして…。 質屋の構造が彼自身を表しているとも思えた。 何を預けて何を得たのか。 預けたものは何で取り戻せるのか。 …こう考えるともっと複雑か。 思い出せとばかりに 抑圧した記憶を引き出すような人物や状況が続く。 最後には自我が崩壊したように見えた。 あまりに衝撃の強い、受け止めきれない現実は 再び封印、あるいは克服出来るのだろうか。 『フェイズⅣ 戦慄!昆虫パニック』 あらすじ:高度な知能を得たアリと科学者の戦い。 SFにエロと機械は切り離せないね。 独特のムッツリ具合がおもしろい。 最後なんて変に儀式ぶってて、 「そんな高尚に!?」って笑っちゃった。 元来のアリの生態を残しつつ、知能を高めた事で強化させた分野が ヒト的だったり寄生虫的だったりと、恐怖や混乱を呼ぶポイントが 見えて「へ~」などと分析。 ![]() ![]() ![]() 忍者ブログ | [PR]
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