![]() WOWOWの『トラウマ映画館』企画での4作を一気に観た。 *** 『不意打ち』 あらすじ: 腰を悪くして歩行の難しい、豪邸に住む中年の婦人が 電気系統の事故により、自宅エレベーターに閉じ込められる。 非常ベルを鳴らしても助けは来ず、 次々に現れる無法者に暴虐の限りを尽くされる…。 登場人物全員の善の部分をチラつかせながら 悪~い部分を見せて行く構成にまんまと捕まって 最後までドキドキして目が離せなかった。 トラウマっていうか、忘れられない作品。 被害者である婦人も実は××(ネタバレ防止にて伏せます)で、 この作品当時(1964年)から「モンスター」と表現してたのかと、 変な所で興味湧いたりして。 『裸のジャングル』 あらすじ:19世紀アフリカ。白人のハンターに雇われたガイドが 行きがかり上、現地人に命を狙われて決死の逃亡。 ま~、白人のハンターが傍若無人で野蛮人。 容赦無く動物を殺すシーンには目を覆うほど。 彼らはそれ相応の罰を受けた一方、 ガイドを務めた人物(同じく白人)は 現地人に敬意を払っており、与えられた罰は 同族が裏切った時にも通じそうなものだった。 あっさりしたラストから、そんな感じがした。 「命からがら」の連続で、観てて疲れた。 『質屋』 あらすじ:妻子をナチスに殺された元大学教授。 人間不信となった彼が経営する質屋には 様々な社会的弱者が訪れて 救いを求めるように情に訴えかけるが、つれない態度を貫く。 しかし、忌まわしい記憶がフラッシュバックして…。 質屋の構造が彼自身を表しているとも思えた。 何を預けて何を得たのか。 預けたものは何で取り戻せるのか。 …こう考えるともっと複雑か。 思い出せとばかりに 抑圧した記憶を引き出すような人物や状況が続く。 最後には自我が崩壊したように見えた。 あまりに衝撃の強い、受け止めきれない現実は 再び封印、あるいは克服出来るのだろうか。 『フェイズⅣ 戦慄!昆虫パニック』 あらすじ:高度な知能を得たアリと科学者の戦い。 SFにエロと機械は切り離せないね。 独特のムッツリ具合がおもしろい。 最後なんて変に儀式ぶってて、 「そんな高尚に!?」って笑っちゃった。 元来のアリの生態を残しつつ、知能を高めた事で強化させた分野が ヒト的だったり寄生虫的だったりと、恐怖や混乱を呼ぶポイントが 見えて「へ~」などと分析。 PR ![]() ![]() ![]() 『切腹』 江戸時代始めの頃、お家取り潰しが続いた。 主人を失って貧しさに苦しむ浪人は、 裕福な大名屋敷での切腹を願い出、 面倒から金子で追い払われるのを見越した 「狂言切腹」で食いつなぐほどであった。 武士の精神を持っていれば相当に屈辱的な行いだが、 それほどに貧しかったのだろう。 しかしそれがゆえに誰にも相談せず、 度を越した見せしめの犠牲となった人物の 悔しさは想像を絶する。 「窮状を理解しないお上」は現在でも変わらない。 最後、仲代達矢演じる津雲半四郎が斬ったのは 慈悲の無いその屋敷の主人では無く、別のもの。 実の仇はそれだよね、うんうん。 忠誠を誓う対象を持つのはいいけど権利の乱用はダメだ。 約50年前の作品だから 大御所役者さんの若かりし頃も観られて興味深い。 清水健太郎そっくりだと思ってクレジット見たら三國連太郎、 じゃあ佐藤浩市はお母さん似?とか(下らない)。 丹波哲郎のドッシリした迫力や岩下志麻の存在感も見所。 『僕と妻の1778の物語』 現実感の薄い小説家とそれを理解し支える妻。 突然のガン告知で「僕が妻にしてやれることは」と 思いついたのは一日一作、小説を書くことだった。 SF作家だから夢想家って訳でも、 幼稚なイメージばかり湧くって訳でもない気がして、 そういった演出が出て来る度に興ざめして 涙が引っ込んだりしたけれど、 原作者と思しき人物が登場した時に なぜか腑に落ちた。他のシーンでは 二人が愛し合っていると伝わって来たし。 結婚は愛してる人とするのが一番だと思った。 お別れ(=死)の辛さも受け入れた上で。 『ハンサム★スーツ』 ブサイクだと虐げられる男が ハンサムスーツを着てハンサムに変身! 軸はこれ↑だけだし、極端な人物設定だし、 悪役は名も無い一般人に任せてるし、 エンディングすんなりだしで、 特に重みも何も無いんだけれど、 普通一般に、恋愛に臆病だったり、 素直に恋人の胸に飛び込んでいけなかったりする人達の 葛藤や悩みをバチッと表現している作品に思えた。 表面だけを見て判断しないという教訓は この作品自体にも敷かれている。バカに出来ない。 谷原さんが塚地さんの演技を完コピ。すごい。 佐田真由美のサイボーグ的美貌もすごい。 おかげでミスリードに乗ってしまった (ハンサムの正体を探る理由を深読みさせられた)。 バンドブームの頃に流れていた音楽 (ユニコーン「大迷惑」米米クラブ「Shake Hip!」など)が 場面を盛り上げているのも楽しめた。 *一部敬称略失礼 ![]() 母から賞味期限切れの天ぷら粉を頂戴した。 さっそく使い道がわからない。 ネットでレシピを検索。 条件付き。 ・オーブン料理 ・チルドパックのきんぴらごぼう この2点を踏まえられそうな 「チーズとベーコンのケークサレ」をチョイス。 チーズもベーコンも使いたくないので無視。 きんぴらと入れ替え。 アブラや塩の加減をボンヤリ再計算し、 他はレシピ通りに作った。 なんとなく ベーキングパウダー必要な感じだったんだよなあ。 小麦粉くさい、密度みっちみちの仕上がり。 失敗した! けど、出来立ては何でも美味しく感じられるのか、 耐えられない程ではなかった。 私の作るオーブン料理を楽しみにしていた母は ペロリと3切れも食べてくれた。 次はベーキングパウダー加えてみよう。 リベンジ。 ![]() ![]() 忍者ブログ | [PR]
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