![]() 8月23日(火)本多劇場 作・演出・音楽:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 脚本協力:宮沢章夫 出演:犬山イヌコ、大堀こういち、KERA、新村量子、手塚とおる、 藤田秀世、峯村リエ、みのすけ、三宅弘城、横町慶子 場内は暗く、パンフを読めずに鑑賞。ゆえにベースにしているのが 『東京物語』と『生きる』だと気付くのに少し時間かかってしまった。 ギャグ満載だけに内容説明は難しい。ので、ナシ。 カーテンコールで今回の再結成理由(「辞めた理由があいまいなら、 また集まるにも大した理由がなくてもいいんじゃない?」的な)、 7年役者を休んでいた新村さんの復帰 (パンフに恥ずかしい宮沢りえコスプレ写真も復帰させた)、 「みんな40歳になりました」など、感慨深げに話すケラさん。 かつて劇団健康はシニカルで無意味な、 破壊力とスピード感ある笑いを提供しており、 今回はそのコンセプトに乗っ取りつつの+αを感じた。 全員が達者な役者さんになっていて、 特に手塚さんの、シリアスな展開に客が笑えなくなる瞬間を待って サッと爆笑に換える間の取り方がたまらなく良かった。 懐かしさに震えたアレコレ ・手塚さんのシリーウォーク ・犬山さんのクリ坊 ・三宅さんの果てしないヒトデナシ&バク宙 ・コロコロ変わるシーンや演者 ・ほったらかしの終わらせ方 ・終演後に流すムーンライダース 劇団健康は鑑賞後に笑いしか残らないのが良い。 PR ![]() 8月12日(金)恵比寿ザ・ガーデンホール 前回(7/19)の大遅刻を反省し、ちゃんと下調べをして出向く。 天気予報では夕方から雷雨。開場は18:30。まだ降らず、蒸し暑い。 洒落きったオープンテラスを突っ切り、会場へ。 エントランスに並ぶお祝いの花。「ダウンタウンから来てないかな?」 つい送り主をチェックしてしまう(その割にすぐ忘れる)。 開演までボンヤリ過ごす。BGMは鳴ってるだけという感じ。 パンフレットもないし、特に作り込む気概はないようだ。 開演。挨拶の後、何を言うかと思ったら 「みんな賢いな〜。(登場の)音鳴るまでしゃべってたくせに、 一斉に黙りよった。賢いな〜。 そんなんやったら曲用意せんでもよかったっちゅうねん」と 早速突っ込まれる。…なんで? 出囃子って体勢を整えるもんだと思ってたけど、 盛り上がって欲しかったようだ。 それからは車のボンネットに乗る猫との格闘など、 しばらくツッコミ型の漫談。 写術は街で気になったものを撮影し、 ツッコミを入れて笑いにするもの。 自分の間で写真を交換する以外は、 みうらじゅんさんのスライドショーと似た手法。 最初は身近な話題から。 中でも映画の撮影で一緒になったという藤岡弘、さんがすごい。 「僕はね〜、モノを‘おやっさん’と‘ショッカー’に分けるんだよ」って。 ふとんはおやっさんで枕はショッカー。なんだそりゃ(笑) 以降は標識や看板、表札、ビラなど、 伝え方を間違ってるものを中心に展開。 大ネタである警察マスコットは面白かったけど、 みうらさんのゆるキャラには勝てなかったかな…。 始めにツッコミがボケ(=写真)の真正面から来るのは妥当として、 そこからさらに発展させる段で、ほんの少しだけ、 長過ぎて笑いが落ちる所があった。 何かの番組で、似たような場面で 浜ちゃんが「長いねん!」と突っ込んでたけれど、 落ち着く前に次に行かないと 「おもろがってんのはお前だけや」みたいになって来る。 写真から勝手にストーリーを作る『ひとりごっつ』っぽい所も、 松ちゃんのぶっ飛んだ発想に慣れてるだけに 物足りなさを感じてしまって残念。 面白かったけど、4500円は高いかな。 小さな会場で座布団敷いて「わっはっはー」が似合うよ。 外は稲光&轟音、しかし大雨には遭わず帰宅。ラッキー。 と思ったらコンタクトにひび…(泣) ![]() 映画感想 『真珠の耳飾りの少女』(2003年英・ルクセンブルク) 監督:ピーター・ウェーバー 出演:スカーレット・ヨハンソン、コリン・ファース フェルメールの作品を元にしたラブストーリー。 実物からは無邪気な感じ(でもないか?)を受けるけれど、 この映画での少女は大人しく、同時に芯の強さを感じさせて魅力的。 わかりやすい人間模様と心理描写が良い♪ 全編通して少女の気持ちの流れにすごい親近感湧いて、 ラストのアレは私もああいう表情すると思う。驚きと腹立たしさ。 C・ファースはお気に入りの役者さんで、 『ひと月の夏』も良い作品だった。 情熱を秘めた寡黙で繊細な男、モテるよね〜 (私のタイプなだけか/笑) 『カレンダー・ガールズ』(2003年英・米) 監督:ナイジェル・コール 出演:ヘレン・ミレン、ジュリー・ウォルターズ 病院への寄付を集める為に婦人会の有志がヌードカレンダーを作成、 この実話を映画化。 やっぱり色モノとして売れたのだろうか? 男性の多くは裸を楽しみながら、そのモデルを軽蔑する。 罪悪感の転嫁に他ならない心理だ。 そんな所にうなだれつつ、どんなに年齢を重ねても 妻を大切に思う夫達に乾杯。 音楽感想 CRAZY KEN BAND『Soul Punch』 ちゃんと聴くのは初。 ジャズ、ソウル、ロック、はたまたチャチャとタンゴをミックスしたりと、 踊り易い事この上なし。 うっかり気を許してしまいそうなエッチくさい歌詞もGood! ミラーボールとベルベットのソファが似合う密室、 色っぽい男女だけでなく家族もOK!という、面白い空気感。 近況 相変わらず仕事は休み。これって遠回しにクビなんじゃないか? 知床半島が世界遺産に認定。 私の喜びは現地の人間と逆だと知り落ち込む。 屋久島だって人が行かないから美しいんだろ? 観光で集まる金と、舗装と保全にかかる金、どちらが上だ。 朝起きると耳の後ろがバリバリ。涙が乾いたかと思って (横になると涙が流れて耳の穴に入ったりするのです) 「随分遠くまで」と深く考えずに拭き取っていたのだけど、 それが数日続くんで鏡で確認したら皺に沿ってケガしてた! なんでだ。武田鉄矢のモノマネし過ぎた?(してません) ![]() 『茶の味』(2004年) 監督・脚本:石井克人 出演:佐藤真広、坂野真弥、我修院達也、他 最初の20分はお見逃しで残念。物語は個性的な家族を中心に展開、 ベタつかない関係が生む自由な空気に和む。 中でも一番自由なじいさん(我修院達也。音叉鳴らしてキーを確かめ、 自作の曲をいい声で歌う。本業は絵描き)が叱られるのは ボケの症状でヘンなもの食っちゃった時だけという、愛らしい存在。 三人の息子が見せる恋愛模様(マンガ家が一番笑えた!)や、 町の人々との出会いなどほのぼのするシーンが続き、 観る人間の記憶にある美しい風景を引き出すであろう クライマックスには「いいもん観た…」と清々しい気持ちになった。 奇抜な映像でごまかす‘新進気鋭の若手’とは 大きな差をつける監督だと思う。 『ゴシカ』(2003年アメリカ) 監督:マチュー・カソヴィッツ 出演:ハリー・ベリー、他 アクションもホラーもミステリーも、すべてが中途半端。 こういう霊モノは、目に見えるものを基盤にした社会との折り合いを どう付けるのかが面白いのだけど、サラ〜ッと流して終わっちゃった。 『69 sixty nine』(2004年) 監督:季相日 脚本:宮藤官九郎 出演:妻夫木聡、安藤政信、他 1969年、高校生が教師へ社会へ反抗、恋も全力疾走。 自力で催したフェスティバルで演奏されたのは クリームの「WHITE ROOM」。 青春だなあ。 ![]() 正しくは 伊東四朗一座 〜急遽 再結成公演〜『喜劇 芸人誕生物語』 7月19日(火)サンシャイン劇場 作:妹尾匡夫 演出・出演:伊東四朗、三宅裕司 出演:渡辺正行、小倉久寛、春風亭昇太、東貴博、他 あらすじ: 初老にして芸人を目指す男(伊東四朗)は笑いに関して全くの初心者。 存在が既に面白い事務所社長(小倉久寛)、 マネージャー(三宅裕司)、プロの芸人(渡辺正行)らに 指導を受けるもダメダメ。 裏方に回るよう言い付けられた所に同じ事務所に所属している娘 (17歳のアイドル。演者は日替わりで、この日は坂下千里子)が 仕事先で突然倒れ、病院に運ばれたとの報が入る。 急速に老化が進むウィルス性の難病で、 頼みの綱はウィルス研究所所長 (春風亭昇太/渡辺演じる芸人の元相方)。 診断の結果、特効薬は笑いだと知らされ、 協力してコントを作るも悪化、娘の生死やいかに…。 ド素人の芸人に周りが翻弄される様子が可笑しい。 伊東さんの役は舞台上、扱いづらい芸人だけれど、 観客はその達者ぶりを見せ付けられる事になる。 春風亭昇太さんの明るさと東MAX(=東貴博)のスピード感も楽しく、 わかりやすい笑いが暖かい空気を作った。 身内ネタは東MAXの父・八郎さんくらいなもので、 若者ウケのする場面を作っていても媚びに映らず、 下ネタは皆無だし、とても洗練された笑いという印象。 普段毒気のあるものばっかりで笑ってるもんだから、 逆に新鮮だった。 この公演はWOWOWで放映されるようなので、 30分の遅刻(劇場まで迷いに迷って1時間30分以上歩いた)を 埋めたいと思う。 ![]() ![]() 忍者ブログ | [PR]
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