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『シュルレアリスム展 ―パリ、ポンピドゥセンター所蔵作品による―』 リサとガスパールのグッズ付チケットを購入してから 震災の影響で開催日が延長されたと知るまで、 すっかり忘れていた。 「あっぶねー」とばかり、曇天の5/1、国立新美術館へ。 リサとガスパールとの繋がりは何か。 ポンピドゥセンターの中にリサの住まいがある。 館内盛況。 時刻は16時近く。17時には出る。 シュルレアリスム運動の説明書きも漏らさず読みながら、 急いで鑑賞。 抑圧から解放させた作品群は情熱的で、どこかユーモラス。 作家達を束縛していた既存の概念をしっかり把握していれば もっと楽しめただろう。教養不足を反省。 気に入った作品のポストカードを購入。 (上も下も向かって左から) ヴィクトル・ブローネル『狼-テーブル』 このアングルではわからないけど、ふぐりの存在感。 ジャン・アルプ『口ひげ頭と瓶』 かわいい。‘口ひげ頭’って訳もいい。 アーウィン・ブルーメンフェルド『仮面のセルフ・ポートレート』 フランシス・ピカビア『仔牛の崇拝』 仔牛、布、手。同じ素材を使って別の表現。 単体でも並べても、じっくり見ていられる。 ドラ・マール『無題[手-貝]』 気持ち悪いのにずっと見ちゃう感じ。 PR 『ミレニアム1~3』 ヨーロッパ製らしい陰鬱な雰囲気でのアクション作品。 男に虐げられ続けて来た女の高潔な戦いも、 マンガっぽい構成とSM要素の強さに笑ってしまった。 『ソラニン』 タイトルから真っ直ぐにジャガイモの芽を思い浮かべ、 どんな中毒性を表現しているのかと、観た。 描かれている物語はマンガで使い古された要素を 現代風に再構成しているに過ぎず、新鮮さは感じない。 社会に入る、あるいは受け入れられる為に 摘まなければいけない芽。 それは「夢」なのか「本音」なのか。 それが毒となってしまう社会とは何なのか。 そういった青臭い場所で自己愛に浸りたい時や 懐かしく思い返したい時に合う作品であった。 『ドラキュラ』 最愛の妻を失い、神を恨んで魔の道へと進んだ王。 ラストは宗教上の理由か少々優等生な感じで物足りないけれど、 王を演じたゲイリー・オールドマンの技術 (さすがに目の光は残っていても、命が消えた瞬間の演技が脳裏に) が見られて良かった。 昔懐かしい撮影法と当時最新であったろう特殊メイクが 妙な融合を見せ、大変ぶきみ。 その不気味さとのコントラストをクッキリさせる 美しい役者、美しい衣装。 ドラキュラ作品の魅力は聖と魔。 その間で揺れる心理描写で優劣が決まるように思う。 エンディングで流れるこの美麗な曲は 純愛の落とし前にふさわしく、涙を誘う。 Annie Lennox『Love song for a vampire』 3月11日(金)14時46分。 終業時間近く。 地震慣れしていても普段とは違う揺れの大きさと、長さ。 みな「出た方がいい!」などと騒ぎながら外へ。 所持品もコートも全部持って出た私は恐怖と好奇心が半々。 地割れを恐れて「畑に逃げた方がいい!」と皆を呼んだ 大阪出身の方に地元出身の専務さんが 「畑はダメだよ。液状化するから」と冷静に指導 (実はそこは田んぼ。訂正しない専務さん人格者)。 新潟での大地震を経験した方は 「騒ぎ過ぎよね。こんなもんじゃないんだから」と、 落ち着いている私に同意を求めたが、 怖がる気持ちもわかるから、 作り笑顔で答えるしかなかった。 仕事場に戻ると空調設備の一部が下に落ちていた。 変化らしい変化はそれだけ。 いつも通りに片付けてから退社。 The Cure『Why can't I be you?』 タイトルはロバート・スミスが懇意にしていた 友人の一言と記憶している。 相当イラついたのだろう、能天気な曲に付けた歌詞は 大げさで的外れな称賛に溢れた褒め殺し。 ムチャクチャな表現も並ぶ。例えば ♪everything you do is simply dreamy, everything you do is quite delicious ♪you're so perfect,you're so right as rain と、おかしな形容。 「quite angelicate」は「すっごい天使!」とでも訳すのか? とにかく薄気味悪い絶賛の嵐で、 ♪kiss you from your feet to where your head begins は足からのスタートで、かしずいているのが目に浮かぶよう。 テクニック的にも、 メロディに合わせるにしても「君」を3回使うしつこさや、 「頭の始まってる所まで」って表現が上手過ぎて卒倒。 むやみに持ち上げる人達へのウンザリ感が伝わって来る。 そんな皮肉たっぷりな曲を更に強化するPVは 羨望の的とされるポップスターなんか「所詮こんなもの」と、 「これでもまだ僕になりたい?」と訴えているようでニヤリ。 ラストの衣装がまたわかりやすい事この上無し。 世界規模で成功を収めたミュージシャンの心情は 想像する外無いが、何気ない一言にイラッと来て作った曲が アレンジや歌詞、PVも含めてジメジメした方向に行かず、 パーッと笑える方向に仕上げたのは極めてポップな所業。 拍手。 『さまよう刃』 娘を殺された男の復讐譚を周辺人物の心情や 現在の若年層が持つ自己中心性にも触れて冷静に描き、 単純な勧善懲悪で済まない 複雑化した人間社会を真正面から見ているようだった。 ラストは犯人が憎過ぎて甘さや美しさを感じたけれど、 男が分別を保っていた証明だから、納得せねばだな。 『蛇にピアス』 痛みでしか生きている実感を得られない女と、 彼女を巡る2人の男の物語。 ピアッシングや刺青、SM志向のセックス、 路上での暴力沙汰など、一般には無縁と思われがちでも、 居酒屋や焼肉店で普通に飲食している場面を挿し込む事で 壁一枚も隔てない世界であると表現する。 それが良くも悪くも、凡庸な少女マンガ風物語 (女1人を男2人が熱烈に愛す。これだけで十分陳腐)の 薄っぺらさをも浮き出させていた。 未読だが、役者の熱演と優れた演出で語るに足らない原作と推測。 妙に豪華な脇役陣に首をかしげた。 番組表で調べたら監督が蜷川幸雄さんだった。 なんちゅうもったいない事を。 忍者ブログ | [PR]
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